現役高校生の声

このブログでは、今年の春から高校生になる大阪府出身のHalfTimeが、大阪府や、他都道府県に住んでいる中学生と、その御両親に向けて、高校進学や、中学校生活、勉強などについて発信しています。

#2 変化しすぎ⁉ 大阪府高校入試制度について~内申点編~


おはようございます、こんにちは、こんばんは。現役中学生のHalfTimeです。

 

#2 の今回は、

大阪府高校入試制度について

の記事を書いて行きます。

 

 

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大阪府はここ数年でこれでもかというほど中学校教育や、公立高校入試などについての改革を行ってきました。ここ数年で多くの変化があり、兄や姉が高校受験した時と比べ、ややこしくなっているものや、全く違うものが多く、混乱している方も多いのではないでしょうか。変化したところを中心に、大阪府の公立高校入試制度について、大阪府在住の現役中学生」である私がはなしていきたいと思います。

 

ここ数年の大阪府高校入試制度の変化

  • 10段階評価から5段階評価になる(2016年度卒業生から)
  • 相対評価から絶対評価に(2016年度卒業生から)
  • 1・2年生の内申点が公立入試の調査書に反映されるようになる(2016年度卒業生から)
  • 5教科と実技教科の評定比重が同じになる(2016年度卒業生から)
  • チャレンジテストが始まる(2016年卒業生から)
  • 公立高校入試が前期後期の二回勝負から一回勝負となる(2016年度卒業生から)
  • 公立高校入試に、A問題(基礎型問題)とB問題(標準型問題)に加え、C問題(発展型問題)が追加される(2016年度卒業生から)
  • 大阪府公立高校入試C問題の英語改革が行われる(1分間に読む語数が以前の2.7倍に+問題も英語になる)(2017年度卒業生から)
  • 高校入試にボーダーゾーンが設定され、自己申告書の提出が義務付けられる(2016年卒業生から)
  • GLHS(グローバルリーダーズハイスクール)に10校が指定される→GLHS10校の普通科が廃止。文理学科のみへ。
  • SSH(スーパーサイエンスハイスクール)に13校が指定される

 

内申点(評定)のつけられ方

内申点の基礎

 


各教科に5段階の内申点(評定)が付けられるのですが、各教科ごとに4つの観点があり(国語は5つ)、その観点ひとつひとつにそれぞれ上からA、B、Cの3段階で評価されます。

そして、5段階の内申点(評定)は、評価「A」=3ポイント、評価「B」=2ポイント、評価「C」=1ポイントというような数値をもとにつけられているらしく、評定「5」を取るためには、1ポイントしか落としてはいけません

観点ごとに「比重」が違う⁉

まずは下の表を見てください。

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おや⁉と思われた方もおられると思いますが、この表では先ほど説明したことと違うことが起きていますね。そうです。社会と保体の評価が同じなのに社会の評定が「5」で、保体の評定が「4」というように評定が違っています。これは間違いではありません。

では、説明していきましょう。

これは、実技教科(音楽、美術、技術家庭、保健体育)の中にある「○○の技能」という観点は、ほかの観点と比べて重く評価されるからです。要するに、「○○の技能」の評価のポイントは、評価「A」=6ポイント、評価「B」=4ポイント、評価「C」=2ポイントになるため、上の表のようなことが起こるのです。

チャレンジテストと内申点の関わり

チャレンジテストって何?

大阪府下の公立中学校に通う中学生全員を対象として行われるテストのことで、1・2年生は1月、3年生は6月に行われます。チャレンジテストの問題は、「これまでに学校で習った範囲」から出題され、平均点が約50~60点前後になるように作られています。自慢になりますが、塾に行ってなかった私でも、理科と数学で100点を取ることができました。そして、1・2年生のテストと3年生のテストとの性質が大きく違うところがありますので、そのことについても話していきたいと思います。

チャレンジテストの目的
  • 大阪府教育委員会が、府内における生徒の学力を把握・分析することにより、大阪の生徒の課題の改善に向けた教育施策及び教育の成果と課題を検証し、その改善を図る。 加えて、調査結果を活用し、大阪府公立高等学校入学者選抜における評定の公平性の担保に資する資料を作成し、市町村教育委員会及び学校に提供する。
  • 市町村教育委員会や学校が、府内全体の状況との関係において、生徒の課題改善に向けた教育施策及び教育の成果と課題を検証し、その改善を図るとともに、そのような取組みを通じて、学力向上のためのPDCAサイクルを確立する。
  • 学校が、生徒の学力を把握し、生徒への教育指導の改善を図る。
  • 生徒一人ひとりが、自らの学習到達状況を正しく理解することにより、自らの学力に目標を持ち、また、その向上への意欲を高める。

www.pref.osaka.lg.jp

 

 

内申点と何が関係あるの?~1・2年生編~

まずは1・2年生のチャレンジテストと内申点の関わりについてです。1・2年生のチャレンジテストは、簡単に言えば個人戦です。1・2年生のチャレンジテストでは、テストでとった点数に対して先生がつけてもいい内申点(評定)の範囲が決定されます。

では、もう少し具体的に説明していきましょう。

下の表は平成28年度の2年生の点数に対する評定の範囲です。

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 この表で言うと、国語で85点を取った場合、その人につけられる評定の範囲は4~5となります。

例①)極端な例でいいますが、A君は1・2学期の間ずっと入院していて、学校に行けなっかたので二学期までの内申点(評定)がありませんでした。でも、病院で真剣に勉強したので、全教科100点でした。その場合、A君の五教科(国英数理社)の内申点「5」となるわけです。

例②)もちろん、逆の例もあります。B君は定期テストの点数が優秀で、授業態度も良く、提出物もすべて出していて、二学期までの内申点は「5」でした。しかし、何かの間違いか何かでチャレンジテストの点数が全教科0点でした。その場合、B君の五教科の内申点「1」となります。(試験当日に休んでしまった場合でも、別日に試験を受けることができます)

※この2つの例は、もちろん、実例ではありません。

内申点と何が関係あるの?~3年生編~

続いては3年生のチャレンジテストと内申点の関わりについてです。3年生のチャレンジテストの方は、簡単に言えば団体戦です。そう言えるのは、3年生のチャレンジテストの学校平均によって、学校でつけても良い評定の幅が制限されるからです。

では、もう少し具体的に説明していきましょう。

まずは下の表を見てください。

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府全体のチャレンジテストの平均点と自分の学校の平均点を比べ、自分の学校全体の評定平均が決められます。

例 ~X中学校の場合~)X中学校のチャレンジテストの国語の平均点数は57点で、大阪府全体の国語の平均点は60点だった場合、X中学校の評定平均(表上から三段目)が、府全体の評定平均の目安よりも下回ってしまう。そのため、国語の先生が生徒につける評定を下げなくてはいけない場合が出てくる可能性がある。

 

もちろん、Y中学校のように府全体の平均点よりも高い場合は、先生が生徒につける評定を上げなければならなくなる可能性もあります。

 

 

 

#2 のまとめ

#2は内申点編ということで、「先生はどのようにして内申点(評定)をつけているのか」ということと、「チャレンジテスト」についての記事を書いていきました。この記事を読み、確かな知識を身に着けて今後の生活に生かしてください。

 

#3 は、「自己申告書」大阪府公立高校入試c問題」についての記事を書かせていただきますので、ご期待ください。

 

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~最後に~

拙い文章でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

感想や質問がある方は、本ページのコメント欄、もしくは私のメールアドレスやTwitterまでお寄せください。

 

 

こちらのブログでは、中学生向けに単元ごとに復習できる問題を出題しています↓

ichinichijutto.hateblo.jp